「3年前から決まっていたDDIポケット売却」
 KDDIDDIポケット売却を検討し始めたのは3年も前の2001年6月。携帯電話事業者との競争でひへいしていたDDIポケットが起死回生の一手として,業界初の定額無線パケット通信サービス「AirH"」を投入した時期だ。カーライルや米リップルウッド・ホールディングスがDDIポケットの将来性を評価してKDDIに買収を打診してきた。AirH"投入が奏効してDDIポケットの経営状態が大きく改善してきたためこの話は棚上げとなったが, KDDIの小野寺正社長は「今すぐという話ではないが,売却も含め,DDIポケットの経営状況の改善に向けていろいろな方法を探っている」と機をうかがってきた。

旧DDIのベンチャー精神を残す
 こうしたカーライル・京セラによるDDIポケット買収交渉が完了するのは6月中旬。その波紋は,KDDI1社の経営体制どころではなく移動通信業界全体にまで及びそうだ。
 実は,DDIポケットは携帯電話事業者各社がこぞって注力する第3世代携帯電話(3G)サービスを常に先取りしていた。その最たるものが,前述の定額パケット通信だ。親会社であるKDDIDDIポケットに遅れること2年,2003年11月の第3世代携帯電話(3G)システム「1xEV-DO」の商用化に合わせて,ようやく定額モバイルに参入した。NTTドコモによるPHSの定額データ通信サービス「@FreeD」や,2004年6月に3Gサービス「FOMA」へ定額パケット通信サービスを取り入れたのも,結果としてDDIポケットの後追いになっている。このほかにも,携帯テレビ電話端末の提供や「MVNO」(仮想移動通信事業者)事業の展開など,携帯電話事業者より常に一歩先んじたサービスの商用化は枚挙に暇がない。
 だが同社の新サービス開発を後押しするのは,技術的側面だけではないようだ。同社の母体となったのは,もともと旧DDIで「αLCR」を開発した部隊。KDDI日本移動通信との相次ぐ合併で大きくなりすぎた現KDDIよりも,あの手この手でNTT対抗サービスを仕掛け“野武士”とも称された旧 DDIの風土を色濃く残す。


FOMAの契約数が400万を突破,04年だけで200万以上増加

ヤフーがテキスト広告でもグーグルを追い出す
ヤフーはテキスト広告の分野でも、既にオーバーチュアへの一本化を済ませた米ヤフーにならって、本格的にグーグルに対抗していくことになる。ヤフーの広報担当者はこの件に関して、「契約の詳細が決まったのは31日深夜。当日の昼間の段階では確定しておらず、同時に発表できなかった」と説明している。


自販連が2004年5月の新車販売台数を発表,三菱が前年比で半減

 メーカー別では,三菱自動車(前年同月比56.3%減),ダイハツ(同32.6%減),日産(同18.4%減),マツダ(同16.7%減),いすゞ自動車(同18.7%減),日産ディーゼル(同5.7%減),三菱ふそう(同9.7%減),トヨタ(同6.8%減)の8社は前月に続きマイナスとなった。ホンダは同3.1%減,スズキが同2.8%減となりマイナスに転じた。富士重工業(同3.8%増)と日野自動車(同8.8%増)の2社は,前月に引き続きプラスとなった。


みずほ銀でまた利払いミス、業績好転の足元でなお引きずる旧行の不備
またと言うよりまだ

「32ビットMPUはもはや遺物」,AMD社が64ビット拡張で気炎
 「もはや,32ビット・コンピューティングは遺物になる」――。米AMD, Inc.は,「Athlon 64 FX-53」など64ビット命令を備える86系マイクロプロセサの新製品を4品種発表した。このうち3品種のピン配置は「socket-939」と呼ぶ仕様である。

 AMD社はsocket-939を今後,サーバ機などのハイエンド市場から普及価格帯のデスクトップ・パソコン市場に至るまでマイクロプロセサの標準的なピン配置として普及させていく方針を明らかにしている。今回の発表は,現在ハイエンド市場を中心に展開している64ビット版マイクロプロセサを,普及価格帯の市場に今後展開していくための布石といえる。

東芝,「低コストな量産技術の確立で青色LD市場に参入」の報道に関して事実を発表
 東芝は,6月1日に一部で報道された「青紫色半導体レーザ(青色LD)」に関する報道に関してコメントを発表した。この報道は,「東芝が,価格を従来の1/20にできる低コストな量産技術を開発し,青色LD市場に参入する」というもの。ところが,実際には「量産に向けた技術開発に努力していることは事実だが,青色LDの事業化については全く未定の段階」と同社の広報部は説明した。


三菱ふそう、リコール問題で執行役員ら29人を懲戒処分


【緊急連載・通信業界再編】(4)東西連携に突き進むNTT地域会社