ニッパツ,軸受でなくばねでレンズやミラーを支持
http://dm.nikkeibp.co.jp/members/DM/DMNEWS/20040520/8/

ニッパツはレンズや鏡を動かして,そこから出る光線に対象物をスキャンさせる「スキャニングアクチュエータ」を展示した。軸受を使わず,板ばねを組み合わせて支持し,電磁力で向きを変える。
 車間距離検出用レーダ,障害物検出センサなどは広い範囲を視野に入れるために上下,または左右にスキャンしながら使うことが多い。従来は軸受で支持し,回転させる方法が主流だった。ところがこのような用途では回転方向を変える頻度が極めて高いため,引き返す際にベアリングの一定の場所だけが局所的に磨耗する。
 このためニッパツは得意の板ばね技術を応用することを考えた。


ハリソン東芝ライティング,水銀を使用しないHIDランプを出展
http://ne.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20040521/103486/

 ハリソン東芝ライティングはHgを使わずに電気特性や効率,規格適合できる色度を実現するHIDランプを2001年ころに開発し,基本特許も米国で取得していた。しかし,各国での法的な認可がとれていなかったことから実用化に時間がかかっていた。今回,2004年2月に欧州で規制が見直され,HgフリーのHIDランプの利用が可能になったことから,2004年中に自動車用ヘッドランプへの採用が始まるという。


岩手大、利益相反を具体例で示したハンドブックを作成
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/biz/309123

岩手大学は、利益相反コンプライアンス(法令順守)に対する対処法を具体例を使って解説した「岩手大学利益相反ハンドブック」を発行した。国立大学法人化後の産学連携に伴って起こりうる問題を、31の具体例を使い、図解入りで解説する。

産学官の連携活動を「役員兼業」「共同研究・受託研究」から「企業への出資」まで20に分類し、それぞれについて謝礼や特許実施料など「産学官活動対価としての学外からの経済的利益利益相反)」で10項目、研究活動や論文発表など「大学への責務(責務相反)」に対して5項目の合計15の活動を定義する。この20分類と15項目でマトリックスを構成し、各要素の重要度を、法令順守の必要性を確認するレベル、関連する委員会など事前承認を必要とするレベル、利益相反委員会や所属長に年1回の自己申告をするレベル、マネジメント対象外の4段階のいずれかに定めた。また各分類、各項目について、見開き2ページの参照事例の中で図解入りで簡潔に解説した。分量はB5判で約100ページ。


Googleがデスクトップ用の検索ツールをまもなく提供へ
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NT/NEWS/20040524/4/

 先週一部の報道で,まもなく米Googleがファイル検索ツールをリリースすると報じた。これは同社のWebベースの検索ツールをWindowsデスクトップに導入したもので,「Puffin」という開発コード名が付いている。この検索ツールは,Windowsの一番の弱点である検索機能と競合するはずだ。


MSが任天堂の携帯ゲーム機向けタイトルの開発を進める
http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NT/NEWS/20040524/2/
敵の敵は味方なのか。そしてこれが縁で任天堂マイクロソフト寄りになっていくのだろうか。


6ビットのドライバ回路や画像/音声回路を集積
http://ne.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20040521/103495/

 2004年5月25日〜27日に米国シアトルで開催されるディスプレイ関連の学会/展示会「SID 2004」では,ディスプレイ関連の実装寸法の削減につながる技術が報告される。液晶パネルに周辺部品であるドライバ回路や電源回路をパネルに集積して外付け部品を減らそうというものである。さらには画像処理回路やオーディオ回路まで液晶パネルに取り込む試みも報告される。いずれのパネルも低温多結晶Si 技術を利用して試作する。


日産自動車は人を介したテレマティクスサービスに重点
http://ne.nikkeibp.co.jp/free/NEWS/20040521/103511/

 2004 年5月21日,日経Automotive Technologyと日経エレクトロニクスは共同で,自動車技術の総合セミナー「Automotive Technology Day 2004」を横浜みなとみらいのパンパシフィックホテル横浜で開催した。

 トラック4のテレマティクスのセッションでは,日本アイ・ビー・エムの望木純一氏がまず登壇した。同社はテレマティクスサービスを「クルマ」へ情報を提供,あるいは「クルマ」から「情報」を取得する製品,サポートシステムと位置付け,必ずしもネットワークサービスを介したサービスにこだわらないと説明,その実例として,メンテナンスのためディーラーなどに入庫したクルマの故障診断を素早く行う技術や,組み込みソフトウエアの開発プロセスを改善/改革する手法について紹介した。

 続いて講演した日産自動車の二見徹氏は同社が展開するテレマティクスサービス「カーウイングス」の設計コンセプトを紹介した。テレマティクスシステムのHMI(ヒューマン・マシン・インタフェース)は「ラジオを選曲する程度の操作で使えなければならない」(二見氏)とし,「コンパスリンクライト」と呼ぶ有人情報サービスの利用率が高く,顧客の満足度も高いことを明らかにした。また2004年ごろからテレマティクスが普及期に入るのではないかとの見通しも示した。


東工大が垂直磁化膜の新たな形成方法を考案
http://ne.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20040524/103529/

 東京工業大学が今回報告したのは,ガラス基板上に面方位が(001)のFe-Pt膜を形成する方法。具体的には以下の通りである。まずガラス基板上に(100)面のFe膜をスパッタにより形成する。成膜時は,その堆積速度を0.08nm/秒と遅くすることで,所望の面方位の膜を得られることを確かめた。速度が速いとFe(110)が堆積してしまうという。次にFe(100)の上にPt(100)をスパッタにより形成し,水素雰囲気中において+ 600℃,2時間にわたってアニール処理する。こうすることでFe-Pt(001)の連続膜を得た。
 Fe(100)とPt(100)の厚さをそれぞれ3nm〜7nmに変えて測定したところ,それぞれ3nmの時に垂直磁化膜として磁気異方性がそろっていることを確認した。このときの保磁力(Hc)は5kOe程度である。Fe(100)とPt(100)膜が厚くなるほど,Fe-Pt(111)が増えるという。