松下電器産業,アンテナ内蔵のスピーカを備えるETC車載器を発売
http://at.nikkeibp.co.jp/members/AT/ATNEWS/20040420/5/
 松下電器産業は,アンテナ分離型タイプのETC車載器の新製品「CY-ET700D」を発表した。音声ガイダンスを聞くためのスピーカを車載器本体ではなく,業界で初めてアンテナに内蔵したのが特徴。車載器本体を外部から目に付きにくい場所に配置できるため,ETCカードの盗難防止に役立つ。
 CY-ET700Dは,スピーカがない分,本体をコンパクトにできたという。また,音声ガイダンスはこれまでのように本体ではなく,スピーカから聞くことができるので,本体を好きな場所に設置できる。ETCカードは降車時の抜き忘れなどによる盗難が課題になっているが,新製品は本体をセンターコンソール内部など見えにくい場所に配置できるのがメリット。このほか,これまで別々だった「システムLSI」と「セキュリティチップ」を1チップ化したことで本体の薄型化を図った。

産総研,個人の運転動作をパターン化して事故を予防するシステム
http://at.nikkeibp.co.jp/members/AT/ATNEWS/20040419/4/
 独立行政法人産業技術総合研究所で研究グループ長を務める赤松幹之氏は,ダイムラー・クライスラー日本のシンポジウムで講演し,車の安全走行システムの実現にはドライバーの運転動作をパターン化することが有効との考えを示した。
 赤松氏はドライバーの運転動作をルートごとにデータベース化して,ドライバーが普段と大きく異なる動作をした場合に,警告を出すシステムの研究を進めている。このシステムで大切なのが,同じ道であってもドライバーによって,スピードやギアチェンジ,ブレーキなどの運転動作が微妙に異なること。複数人のデータをまとめて集計して平均を出しても,個人のデータとは異なるため,意味は持たないという。
 運転動作をデータベース化した後は,各人の運転動作の特徴やパターンを抽出する。難しいのは,個人の運転動作のどこまでを「標準」,どこからを「警告」とするかの“しきい値”の設定にある。「人間は機械でないため毎回ブレーキやアクセルを踏むタイミングはずれる。そのずれを認識した上で,警告すべき状況を見極める検証を進めている」(赤松氏)。
 現在開発中のプロトタイプのシステムでは,通常の運転動作の範囲を超えると,ダッシュボード上のパネルにシマ模様の形状を表示する。シマ模様としたのは,ドライバーが前方を見ていても,ダッシュボード上の模様を認識できるためだという。
 このほか赤松氏は,ドライバーへの警告手法についても言及した。警告は,ドライバーに単に注意を与えるのではなく,現在の状況を知らせてドライバーが何をすべきかを直感的に分からせることにあるとした。例えば,走行レーンを外れそうになったときに,音を鳴らすだけでなく,レーンを外れようとしている方向からドライバーに振動を与えて危険を知らせるDaimlerChrysler社の「Lane Assist(車線逸脱警告)」などを良い警告手法として引き合いに出した。

アルプス電気がわずかな力で動作する感圧センサを発売へ
http://ne.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20040420/102959/
 アルプス電気は,オンとオフのストロークがわずか0.15mmのスイッチを利用した感圧センサ・モジュール「FTセンサ(フェザータッチセンサ)」を開発した(発表資料)。作動力は標準で250mNと,感圧センサとしてはかなり小さい。ノート・パソコンのタッチ・パッドに使う静電容量方式のセンサのように,「軽く触れたり,滑らせたりしても指の動きを検出できる」(同社)とする。今回の感圧センサは,指などが触れていない状態,つまり待機状態で電流を消費しない。外部圧力によって接点がつながるスイッチ素子から成るため,外部圧力が加わらない状態では電流が流れないからだ。一般的な静電容量方式のセンサは待機状態で数百μA の電流を消費するという。主に,携帯電話機やデジタル・カメラなど電池駆動する小型機器の入力操作用途に向ける。2004年5月上旬にサンプル出荷を開始する。

押してたたいて洗う新方式の洗濯機を日立が発売
http://ne.nikkeibp.co.jp/members/NEWS/20040421/102990/
 日立ホーム&ライフソリューション(日立H&L)は,衣類を水平に回転させる渦巻き式(パルセータ式)と,衣類を落下させるドラム式の長所を兼ね備えた新方式の洗濯機「ビートウォッシュ BW-DV8E」を発売する(ニュース・リリース)。発売日は2004年6月15日。想定する実売価格は約21万円と,洗濯乾燥機として最上位の価格帯に当たる。「当社の洗濯乾燥機の月産台数は現在で2万台ほど。今回の機種を加えることで,2004年度末には2万5000台まで引き上げたい」(同社)と意気込む。
 日立H&Lは今回の洗濯機をパルセータ式やドラム式を性能面で凌駕した「第3世代洗濯乾燥機」と位置づける。