水曜日

30歳以下のITエンジニアの半数は“初心者”
 まずは回答者の年齢層から。20歳未満から56歳以上までと幅広いが,最も多かったのは26〜30歳で27%。次いで31〜35歳(21.9%), 36〜40歳(18.5%),25歳以下(11.6%),41〜45歳(11.4%)と続き,40歳以下の若手ITエンジニアが79%を占める。

 では学生時代にコンピュータ・サイエンスやソフトウエア工学といった情報工学関連の教育を受けた人は,どれくらいいるのか。結果は48.6%と半数を下回った。機械や建設,電機などの業界では100%近いと言われるのに対し,IT業界の特殊性が浮き彫りになった。

 「情報工学を学んだからといって,優秀とは限らない」という見方はあるだろうが,「諸外国のITエンジニアは,ほぼ例外なく専門教育を受けている」(大手ソフト会社の人事担当者)。この点を考慮すると,日本のIT業界の国際的な競争力の低さにつながりかねず,気になる数字だ。

全省庁でJV義務付けを廃止
内閣の行政効率化関係省庁連絡会議(議長:伏屋和彦内閣官房副長官補)は、国の公共工事共同企業体(JV)の結成を義務付ける入札の原則的な廃止を盛り込んだ行政効率化推進計画を公表した。

みんなおらにちびっとだけ元気を分けてくれ

受注好調の造船に“鉄の壁”、鋼材供給の遅れ受け一部工程の稼働を休止
「鉄がないことを理由に工程を止めるなんて、過去に経験がない」

川崎重工業の子会社、川崎造船の坂出工場(香川県坂出市)で、村上新一副工場長は瀬戸内海の対岸を見ながらこうつぶやいた。その目線の先には、同工場が使う鋼板の多く供給するJFEスチールの西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市)がある。

今年5月後半以降、坂出工場では鋼材の「切断」、溶接して小単位にまとめる「小組立」、それらを組み上げる「大組立」の3工程で、1週間ずつ順番に稼働を休止した。止めた工程の作業場では、数人の補修担当員が機器を修繕しているだけで静まり返っている。

鉄の価格高騰の次は供給遅れ――。造船業界で新たなリスクが浮上してきた。中国での需要増などを背景に、新日本製鉄JFEなどの国内鉄鋼メーカーはいずれもフル生産の状態にある。それでも、旺盛な需要に応じきれず、供給に遅れが生じている。

長引けば引き渡しに影響も

生産現場に影響が出ているのは川崎造船だけではない。日本造船工業会(造工会)によると「鋼材の供給遅れを理由に一部の工程を休止した造船所が数カ所ある」という。日立造船とNKKの造船部門の統合会社、ユニバーサル造船(東京都品川区)のように「稼働は止めていないが、各工程の作業量にばらつきが生じているため、工程間で人の配置や作業の分担を調整している」ケースもある。

「現状程度の遅れなら、後工程で十分取り戻せる。しかし9月くらいまで同様の状況が続けば、船の引き渡しに影響が出る事態も考慮に入れる必要がある」と川崎造船の谷口友一常務(坂出工場長)は長期化を懸念する。同社の場合、来春以降に船主に引き渡す船にその可能性が出てくる。スケジュールがずれ込むと船主からペナルティー(補償金)が科せられることもある。

NEC,LSI内部の電源線や信号線の波形をオンチップで計測
 NECは,LSI(ベア・チップ)内部の電源線や信号線などの挙動をオンチップで計測可能な回路を開発した。2004年6月17日から開催されている半導体回路技術関連の国際会議「2004 Symposium on VLSI Circuits」で技術の詳細を明らかにした。

 LSIパッケージをはじめとしたインダクタンス成分に起因する電源線の変動や,その結果信号波形に現れるオーバーシュートやアンダーシュートなどが測定可能という。外付けのテスターなどは必要ない。「LSI内部のインダクタンス成分などを正確にモデリングすることは非常に難しい。このため,電源線や信号線の波形を実際に測定できる回路に対する需要は極めて大きい。今回,GHz級で動作する高速信号の波形を計測できる技術を確立した」